京大卒の主夫

京大は出たけれど、家庭に入った主夫の話

サイボウズDaysで考えるインクルーシブな職場環境 #cybozudays

サイボウズ青野社長の講演

サイボウズのカンファレンスイベントに参加してきました。

基調講演を聴いて、少しブースを回った程度ですが。青野社長、プレゼン上手いというか声がいいですね。

主に、「働き方改革」という文脈で講演をされました。

 

業務効率化のためのクラウド製品を開発している会社なので、自社も働きやすい環境にする、というのは一貫しているところだと思います。

cybozuconf.com

 (主に社員さん中心に)多くの方がツイートしているので、twitterハッシュタグを追えば、内容の一部は把握できます。

 

サイボウズは、とにかく人事制度が特殊です。

100人いたら100通りの働き方がある、ということで、一人ひとりが出社時間も、給与体系も、在宅や複業をするかどうかも、自由な働き方をしているとのことです。

cybozu.co.jp

管理コストが大変なのでは、というのは当然の疑問ですが、柔軟な働き方ができれば、様々なライフイベントごとに社員が辞めることなく働くことができます。

離職率が低ければ、採用コストも教育コストも削減できるわけで、リソースを管理に集中させやすい、というのはあると思います。もちろん、ツールを使った効率化も最大限されていることと思われます。

人事評価は、市場価値における評価・社員間の評価などによって決まるそうです。

 

インクルーシブな職場環境

この辺の話が青野社長から聞けたのがよかったな、と主夫の私が思うのは、その少し前に、LITALICOの野口晃菜さんがこんな記事を書いていたからです。

synodos.jp

おそらく、野口さんの言うところのインクルーシブな職場に一番近いのが「サイボウズ」です。(※LITALICOはよく知りません)

 

野口さんの記事は、障害者雇用の水増しの話に合わせて書かれたもので、「雇用率」だけ守らせても(守れてもいないけど)意味ないんじゃない?という趣旨の話です。

そのうえで、働く人が抱えるそれぞれの「困りごと」を無くしたインクルーシブな職場環境を目指すことが「障害のない社会」のために必要ではないかと訴えています。

障害は個人の側ではなく社会(環境)の側にある、というのがLITALICOの一貫した考えです。

 

その意味で、エンジニアが低スペックのPCで働く環境も障害のある会社ですし、子どものいる親がパフォーマンスを発揮できない環境も、障害のある会社です。

 

自由な働き方ができる会社は、多様な人材が働くことができる会社です。時間や場所の制約で、身体的・精神的な制約で普通には働けないけど、自由に働くことが許されるなら働けるかもしれない、という人は、結構たくさんいるように思います。

 

そして、それを活かしきれていない社会も会社も、もったいないです。

 

実際には、サイボウズも非常に人気のある会社だし、インクルーシブな環境のある会社ほど優秀な人材が集まりやすく、狭き門になっているというハードルの高さはあると思います。

 

地方の緩く働ける企業を探す

ただ、意外と地方の中小企業など、緩く自由に働ける環境がありそうな気がします。そうした事例の一つとして、今回登壇されていたのが、『株式会社お掃除でつくるやさしい未来』さんでした。

osouji-mirai.com

ホームページもなんだか作りかけみたいな会社ですが、いま全国にリモートの社員さんがいてマンションの共用部などの掃除をしており、そのほとんどが子どものいる女性とのことです。しかも、子連れで掃除に行ってOK、と。

子連れでオフィスに行ける、みたいな会社はよくあるかもしれませんが、子連れで現場に行く、というのがなんだか新鮮です。でもそれくらいの自由があってもいい、もっとあるべきと思います。

 

こういう事例が、もっともっと増えるといいなと思います。

厚労省も「くるみん」なんていういい加減な認定事業やってないで、ぜひ「インクルーシブ度」を計量可能なものにして、事例を拡大できる施策を行っていただきたいです。

 

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

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