先日、オヤノミカタという会社の松井さんと話す機会があって、非常に面白いなあと思ったのでご紹介です。
何してる会社なの?
オヤノミカタっていうくらいだから、なんか子育て事業とか福祉関連のことやってるのかと思ったら、全然違いました。
ECサイトやったりイベント開いたり、いろいろやってるみたいですが、ほぼ営利事業がメインとのことで。基本的には企業のアウトソーシングの仕事を取ってくるというのが主な事業だそうです。
何で私と接点を持ったかといえば、ファザーリングジャパン関西のメンバーと共同で、クラウドファンディングで「パパバッグ」を作ろう!みたいな企画をしているからです。
これについては、また今度書くとして。
いろいろしてるけど、なんで「オヤノミカタ」なの?というところを訊くと、「実は社員は僕一人だけで…」という話から始まりました。
ほとんどの業務は、関西在住のフリーランスに業務委託しているそうです。そのフリーランスをしている人の多くは、時間的・空間的な制約があって、短時間・在宅などの条件下でしか働けない育児真っ最中の親だそうです。
そういう人でも働ける会社にしようとしたら、今のこの形になった、ということです。オフィスらしいオフィスもなく、みんなバラバラに働いてる。
確かに、企業から仕事を取ってきてフリーランスの人に投げる、という業態であれば、オフィスも社員も要らないですね。距離の近いクラウドソーシングみたいな感じ。
「親の味方」になることなら何でもやる、と話していましたが、根幹となるのは、親の働ける環境を実現させ、実験的でありながらもちゃんと事業会社として成立させているところです。バラバラに働く人をまとめて一つ一つの仕事を完遂させて信頼を得るには、非常に高いマネジメント能力がないとできません。
松井さん自身も、仕事漬けの生活ののちに専業主夫になるなど、両極端な立場を経験されています。極端だけど、ある意味でバランス感覚を掴んでいる人なのだと思います。
いろんな働き方があっていい
度々、このブログでは書いていることです。
どんな生き方をしても、働き方をしても、よっぽど悪いことをしていなければ、尊重される社会がいいと思います。
今は、いろんな業務ツールがクラウド化して、連絡手段も多様にあります。まとまった時間がとりづらい時期は助け合えて、たまに集まってあとはどこでも働ける、という環境を構築するための素材だけなら、十分にあるはずです。
そうした環境が整っている組織は、いろんな生き方・働き方をしている人が集まるようなとても多様性のある組織だし、それをまとめるのが本当の意味でのマネジメントであるように思います。同質的な集団をまとめるだけなら、それほど難しいことではありません。それは会社に限った話ではないですが。
先日も書きましたが、そうしたインクルーシブな環境のある組織は強いです。そういった組織がもっと増えたらいいな、と思います。いろんな働き方や生き方が肯定されるような場所はまだまだ少ないです。
ポジティブなメッセージ
こんな記事を書きたくなったのは、ポジティブな刺激を受けたからで、それがこの二人の記事です。
仕事にやりがいを感じていて、それでも諦めざるをえず専業主婦をしている、という立場にありながら、お二人とも全体的なトーンが非常に明るくて前を向いている感じがとても素敵です。
母親が、仕事を辞めないで続けることも、子どもに大事なメッセージを与えると思う。
けど、母が、仕事を辞めるという決断をしたことも、きっとメッセージになる。ポジティブなメッセージ!
(id:umet)
マイナスな要因で人生が変わったけど、意外と悪いことばかりじゃないし、何なら今楽しいよ、みたいなね\(^o^)/
片意地張る必要がもう無いじゃない、私達!
「意地」や「周囲の目」「思い込み」とかから開放されたから(-ω-*)
実際には、自己肯定に至るまで、いろいろな葛藤や辛い思いも抱えていたことと思います。でもこうしたポジティブなメッセージはとても勇気づけられます。「主夫」という立場もまたとても脆く、肯定されることが少ないから。
私はと言うと、極端に自己肯定感の低い人間です(妻に言わせると)。いや、単純に体力や精神力がないだけなんですが、HPもMPも低い人間って、賢さや素早さみたいな能力値が高くても、あんまり戦いの役に立たないですよね(何の話だろう)。
だから、普通に戦うことはできなくて、でもなにか違う戦い方を見いだせたらいいなぁと思って、今日も生きています。
ポジティブなメッセージを発信することは私にはまだまだ難しいのですが、それでもそういう味方がいるんだと思うと心強くて、ちょっと頑張ろうと思いました。