京大卒の主夫

京大は出たけれど、家庭に入った主夫の話

テレワーク・在宅勤務制度の導入は夏までにぜひ

タイトルどおりの記事なので、一体誰向けなのかと言えば、労務担当者向けですね。

でも一般にも知られてほしい内容なのでまあ。

 

今年2020年は、夏にオリンピックがあります。

私は、開会式の日から沖縄に旅に出ることにしましたが、特に東京方面は大変な混雑が予想されており・・・。(すごく使いづらいけどこんなマップもあります)

2020tdm.tokyo

PDFでは東京商工会議所がこんなマップもだしています。どちらかというとハンドブック的な感じですが、なかなかよくまとまっています。

2020交通対策ハンドマップ(PDF)

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夏っぽい写真を。

混雑を避けるための回避策の一つが、テレワーク・リモートワーク等ですが、まあいざやろうとしてすぐにできるものではないので、テレワークデイズの呼びかけやアクションプランの作成支援みたいな施策が東京都・総務省あたりを中心に行われています。

teleworkdays.jp

2020tdm.tokyo

ちなみにこのアクションプラン、なかなかよくまとまっていますので、そのまま引用します。

通勤対策関連

取組めそうな 通勤対策 はありますか?
------------休暇------------
一斉休業
夏季休暇時期の調整
夏季休暇、有給休暇の計画的取得
ボランティア休暇の奨励
------------通勤制度------------
時差通勤
フレックスタイム
圧縮勤務
------------出勤場所------------
テレワーク(在宅勤務)
テレワーク(郊外のサテライトオフィス活用)
業務地の一時移転
------------その他------------
車通勤の自粛
自転車、徒歩への変更
業務移動関連
取組めそうな 業務移動対策 はありますか?
------------時期------------
来客打合せの期中自粛
外出打合せの期中自粛
研修、イベント時期の変更(期中から期中外へ)
------------場所や方法------------
研修、イベントの他地区への変更
ビデオ会議の活用
------------移動手段------------
車利用の営業移動、業務移動の自粛
鉄道、バスへの変更
バイク、自転車への変更
業務関連
取組めそうな 業務関連対策 はありますか?
------------業務------------
備品やコピー用紙の納期の変更
ゴミの削減
弁当の持参推奨
------------物の発送や受取------------
宅配便の時間指定の変更
宅配便の発送時期の変更
別地区事業所からの発送へ変更
別地区事業所への納品へ変更
------------運用------------
早朝、深夜の配送、納品
共同配送や積み合わせ
輸送経路の変更(迂回)
------------輸送手段------------
バイク、自転車輸送への変更
徒歩配送への変更
電子化による発送の削減
製造、調達関連
取組めそうな 製造・調達対策 はありますか?
------------物の発送や受取------------
宅配便の時間指定の変更
宅配便の発送時期の変更
別地区事業所からの発送へ変更
別地区事業所への納品へ変更
------------運用------------
早朝、深夜の配送、納品
共同配送や積み合わせ
輸送経路の変更(迂回)
------------輸送手段------------
バイク、自転車輸送への変更
徒歩配送への変更
電子化による発送の削減

本当に各方面でいろいろ大変ですね。

前提としては、あくまでテレワークなどは一つの手段にすぎなくて、ほかにも対策できることはたくさんあるというところを押さえたところで、本題です。

 

テレワークに関する統計

久々に統計を見ておきます。

まず、帝国データバンクの調査。数字は%です。

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働き方変える予定ない、が過半数ですね。東京都も国も焦るわけです。

東京五輪に関する企業の意識調査(2019年) | 株式会社 帝国データバンク[TDB]

 

次、総務省のデータ。

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総務省|情報通信統計データベース|テレワークの動向と課題について

テレワークの導入率、こちらも全体的に少ないですね。導入率なので、実際に制度を使っている労働者数の割合はもっと低いです。

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実際に利用しているとする人は3.4%。母数の取り方で全然違うので、東京だけで見たらもう少し高いかとは思います。

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課題と感じていることは上記のような結果。まあ、工場や店舗など現実的にその場でないとできない仕事もありますが、一日程度なら家で行える業務もありそうですし、ルールの整備が課題なら、クリアできそうな気もします。あとはセキュリティ・コミュニケーション・空気感の課題でしょうか。

ここから先の具体的な解決策の話は、チャット導入がいいとか、テレビ会議がいいとか、クラウドストレージがいいとか、IT屋さんがそれぞれの得意分野を押してくるところなので、割愛します。

いろんなクラウドサービスが今はあるので、それなりに低予算でテレワークができる環境は整えられるかと。

仮に制度を作っても使いづらい・使われない、というのは不幸です。 なので、制度を整えるならどんなふうに?みたいなところの話を続けます。

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テレワークやるなら週に1日以上2.5日未満に

以前も実は紹介していますが、こんな記事もあります。

1.テレワークが「週1日未満」の場合、テレワーク態勢を整えるための手間が増えるだけで、テレワークのメリット(ストレス減、ライフワークバランス、意欲向上)を引き出すに至らない。

2.「週1日」「週2日」の場合、効率が上がって生産性が向上する。

3. 「週2.5日以上」の場合、社員は企業との接触感を失い(孤立化)、生産性はピーク時より落ちる。

フランス人が「テレワークは週2日まで」と言う理由(村田 弘美) | マネー現代 | 講談社(3/4)

実際いまも私は週1で在宅勤務をしているので、感覚的にはすごくよく分かります。通勤が面倒なので、もっと在宅勤務したい気持ちもあるのですが、実際に会わないことによる情報格差を感じることもあります。

実際エンジニア求人ではフルリモートみたいなのも多いし、株式会社キャスターさんなんかは全員フルリモートだった気がしますが、その辺はまあ会社やチームの空気感みたいなところもあるのかな、と。全員がフルリモートなら情報格差は無いですし。

caster.co.jp

厚労省の手引きを参考に

いろんな情報がネットに落ちていますが、一次情報に当たるのが一番ですね。

www.tw-sodan.jp

こちらのサイトにいっぱいマニュアルやモデル就業規則があります。

テレワークモデル就業規則・作成の手引き

テレワーク導入のための労務管理等Q&A集・厚生労働省

テレワークではじめる働き方改革

たぶん、これだけ読んでおけば労務・人事担当者としては大丈夫かと。 

このへん要約すると、きちんと現場と相談して使える制度をちゃんと導入してね、というところです。ルール・規程・システムの3点セットです。

 

こんな記事も書いていました。

lazyplanet.hateblo.jp