地域と子育て-京大卒の主夫

京大は出たけれど、家庭に入った主夫の話

京大卒の専業主夫

まえがき

今年の4月に30歳になりました。

そんな節目の年なのに、会社を辞めて無職になりました。

でも、肩書は二つあります。 

 

一つは団地の自治会長、一つは主夫

 

このブログのタイトルは「京大卒の主夫」、そのまんまです。

 

試しにGoogleで検索すると意外とこうしたブログは見当たらず、需要があるかどうかわかりませんが、しばらく「主夫」であること、「自治会長」であることの思うところや経験談を記していきます。

(※SEO的に上がってくることを狙ってるのは言うまでもありません) 

 

僕と同世代の方にとって、自治会長も主夫も、どちらも身近に例の少ないものかと思います。

僕も他にこんなことをしている人を知りません。いまその役割をこなしながら、いろいろなことに戸惑い、悩み、そして楽しんで、日々を過ごしています。

 

本記事では、自己紹介を兼ねて、まず主夫についてご説明します。 

ご興味があれば、ぜひお付き合いください。f:id:lazy-planet:20140315175430j:plain

 

 

 <30歳の京大卒のパパが主夫になるまで>

「なんで主夫になったの?」とよく聞かれます。

それは、うつ病で仕事を辞めたからです。 実に端的な理由です。

 

<卒業~休職>

昨年までは、そこそこに、バリバリと仕事をしていました。

大学を出て、2社のベンチャー企業にて総務・労務・経理などバックオフィス業務全般を約7年。普通の文系サラリーマンです。

子どもが生まれてからも、家事も仕事もおろそかにしないつもりでした。

 

フルタイムの共働き夫婦。同じ大学を出ている妻は、僕と年収もほとんど変わらず、稼ぎも同じなら、家事も同じくらいやるだろう、とやっていましたし、実際に分担しないと妻に過剰に負担がかかります。

 

もともと大学では社会学を専攻していました。

ジェンダー論に強い先生が集まっていたので、家事・育児に全く抵抗はなく、家事労働どんとこい、でした。

 

むしろ仕事が嫌で早く帰りたかったので、子どもが生まれてからも、なるべく早く帰宅。

子どものお風呂、洗濯、洗いもの、朝は保育園の送り、という生活を心がけ(できないことも多かったけど)実践していました。

 

だんだん回らなくなってきたのは、妻も復職し、こちらの仕事がどんどん増えはじめてから。

気が付けば、残業時間が長くなり、仕事で頻繁にミスを繰り返すようになりました。

家に帰ってからの家事や育児は好きだったし楽しいけど、もちろん負担にもなりました。

 

子どもにもっといろんな経験をさせたいし、優秀な妻のキャリアももっと伸ばしてあげたい。そんな思いだけが強く、自分の仕事は回らない。

 

いつのまにか、家でも会社でも張りつめた毎日を過ごしているうちに、心が蝕まれていたようです。

相当に疲労が溜まり、「疲れた・死にたい」状態になったところで、心療内科に通い、当然のように鬱の診断を受けました。

 

それから会社にも病気のことを伝え、休職しました。

休職中は、リハビリといいつつ、家事も育児も行っていたので、思えばここからが主夫生活のはじまりです。

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<休職~退職>

薬の副作用も強く、どうしようもない眠気に襲われて、一日寝ていることもありましたが、家事や育児だけならそこまで負担には感じませんでした。

徐々に体も回復し、笑顔も取り戻したところで、さあ復職しようと考えました。しかし、元の職場に戻る勇気もなく、別の会社に転職することになりました。

 

本当なら、いまもその会社で働いている予定だったのですが、全然病気は治っていなかったようです。

這うように会社に行き、家に帰って倒れこむ毎日を2週間続け、結局行けなくなりました。

 

新しい環境というのは思った以上にストレスを感じるようで、体がうまく反応せずミスを繰り返してしまいました。

仕事自体はすごく楽だったのに、この病気意外と厄介だ、と学習しました。

 

この経験は個人的にかなりショックで、ふつうのキャリアは難しいな、とある意味吹っ切れました。

 

<そして主夫になった>

今も、心療内科に通い続けています。

ただ、以前に比べ気持ちははるかに楽になっています。「ふつうのキャリア」を諦めたからです。

そして、自分のことを「主夫」と呼ぶようにしました。

主夫になるのは簡単です。前提として、結婚して共働きである必要がありますが、仕事を辞めて、「主夫」 と名乗るだけです。

 

「高学歴なのに、主婦や主夫になるなんて!」という言葉をよく耳にします。

でも、主夫になって周りを見てみると高学歴の主夫が非常に多いです。おそらく、相手も同じように高学歴であるか、十分に稼ぐ能力があるからです。

 

もちろん、主夫には稼ぐ力はありません。

同世代で同じ大学を出た同輩の中には、既に年収1000万円を稼ぐ人もいます。家事も仕事も両立している友人も多くいます。

でも、それができないからといって、その人の能力や価値が低いことになるでしょうか。決してそんなことはないと思います。

 

僕は仕事ができる人を尊敬しています。

また、家事ができる・育児ができる人も尊敬しています。

でも、それらのことが全然できなくても、その人の良さを幾らでも見つけられるはずなのに、単純に分かりやすい年収や目に見える能力だけで判断することの間違いに気が付きました。

 

僕は僕自身を守るために「専業主夫」をしています。

「主夫」として暮らせるようになったことで、家庭を守ることができています。そして、僕が主夫をしていられるのは、今も頑張って働いている妻のおかげです。

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もし、同じように悩んでいる男性がいたら、仕事のことは一度()の中に入れてしまえばいい。

僕は病気のために仕事を辞めた、ただの30歳無職の男性だけど、自信をもって「主夫」を名乗りたいと思っています。その役割があるだけで、自信になります。

 

不思議なことに職業は「主夫」です、と名乗り始めてから、面白い出会いが多く生まれています。

休職していた頃とやっていることは何も変わらないのに、なぜか心は晴れやかで落ち着いています。

 

こうして、僕は「京大卒の主夫」になりました。

 

 主夫の皆さん、ぜひ↓のように開き直ってください。

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