地域と子育て-京大卒の主夫

京大は出たけれど、家庭に入った主夫の話

保育料や給食費の支払いが苦しい時の対処法

タイトル通りです。

ウチは、私が鬱で失職しているため、収入が大幅に減り、毎月の保育料を払うのもしんどい(できる限り月の支出を減らしたい)状況になりました。 そのときに、行った手続きを紹介します。

 

 児童手当からの充当

児童手当法の第21条、22条に、

第二一条 市町村長は、受給資格者が、児童手当の支払を受ける前に、当該児童手当の額の全部又は一部を、(略)学校給食費その他の(略)費用のうち、(略)中学校修了前の児童に関し、当該市町村に支払うべきものの支払に充てる旨を申し出た場合には、当該受給資格者に児童手当の支払をする際に当該申出に係る費用を徴収することができる 

第二二条 市町村長は、児童福祉法の規定により費用を徴収する場合(略)において、第七条(略)の認定を受けた受給資格者が、(略)費用を支払うべき保護者である場合には、当該扶養義務者又は保護者に児童手当の支払をする際に保育料(略)を徴収することができる。

という記載があります。(※かなり省略しています)

 

児童手当は、毎月、児童(中学生以下)がいる家庭に、政府が各自治体を通じて支払うものです。詳しくは下の表のとおり(※内閣府HPより)

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http://www8.cao.go.jp/shoushi/jidouteate/gaiyou.html

 

この児童手当、4か月に一回のペースで振り込まれますが、その使い勝手が悪いという指摘も多くあります。

実際に、保育料などの徴収は毎月されるのに支給は4か月に1回、というのは生活を切り詰めている保護者にとっては厳しいものになります。

 

この法令に則って、保育料を児童手当からの徴収にする、という手続きを行えば、携帯電話でいうところの保育料「実質0円※」になります。(※をつける実質0円ほど怪しいものはありません)

 

児童手当の額より、保育料のほうが高い、という場合、差額分だけ支払う or 小学校入学後も保育料の徴収を続ける のどちらかを選ぶことができます。(※自治体によって運用が異なる可能性があります)

 

私の場合、後者を選択しました。今年に関して言えば、少し収入が増えたので、差額が大きくなりましたが、小学校1年生のあいだには払い終わります。ちなみに、利息もありません。

 

申請の手続きは、各市町村の保育課で行います。

尋ねれば、詳しく説明してくれます。対応者が詳しくなければ、詳しい人を呼んでください。

 

 保育料の減免申請

こちらも、退職や離婚、その他に拠る理由などで前年に比べ収入が大幅に減少した場合に、 申請することができます。

ただ、申請時期や現在の収入、減少した時期などによって、申請どおり減免されるかどうかが変わってきます。

 

このあたり複雑なのですが、保育料の算定が、年間の収入によって決まる住民税に基づいているせいです。

 

住民税は、前年の所得に応じて決定され、当年の6月に決まります。

その住民税の額に応じて、早ければ当年10月~、遅ければ翌年の4月~保育料が変わります。

 

 例えば、12月の年末調整で所得が確定し、体調不良で1月に仕事を辞め長期療養という場合(私のケースです)、その年の収入は大幅に減少します。

しかし、住民税は前年の所得で6月に決定されるので、前年の所得が前々年よりも増えている場合、住民税は高くなります。

そのため、収入は大幅に減少しているのに、保育料はかえって増えてしまう、という現象が発生します。

 

ずっと前の所得が後々まで響いてくる、というのがこの制度の痛いところです。

 

 

複雑で自治体の人もよく混乱してしまうところなので、この場合、いつからいつまでが減免の対象になるのか、など詳しく訊く必要があります。

手続きが遅れると、減免の対象となる期間が過ぎてしまうこともありますので、ご注意ください。

住民税の減免も合わせて行うとともに、健康保険料・厚生年金なども 扶養に入らない場合、あるいは収入が極端に少ない場合は、減免申請を行うといいと思います。

 

全て窓口が異なるので、同じような手続きを何度も行うことになりますが、耐えてください。

 

制度の分かりにくさ

この手の減免申請などの手続き、複雑なうえに、生活環境が急激に変化するなかで調べるヒマも無い、ネットで調べても分からない、自治体のHPが不案内、などといったことが往々にしてあると思います。

 

私も全然気づかずに過ごしてしまったものがいくつもあります。

ウチの場合、妻が散々ネットで調べてくれた結果、唯一たどり着いたのが地元の共産党のHPでした。ちょっと戸惑いながら電話したところ、市議が職員に掛け合ってくれて、課長級の方が別室で対応して下りました。

なるほど、確かに共産党が役所から嫌われるわけだ、と得心しつつ、とはいうものの弱者にとっては必要な団体なんだなと思いました。

 

蛇足かもしれませんが、そんなエピソードもあります。生活苦の際は、使えるものをなんでも使いましょう。

 

 

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祖父母の同居・遠近の違いによる夫の行動変化

子育て世代の夫婦にとって、自分の親、子どもから見たら祖父母にあたる人と同居しているか、別居していても近くに住んでいるか、あるいは遠く離れているか、といった違いは、家事・育児・仕事のバランスとコンフリクトに大いに影響を与える要素になります。

 

祖父母との同居は、自分の親であっても、相手の親であっても、父母との仲の良さ、本人のコミュ力、地域性、家庭内ルールなど、諸条件によってプラスにもマイナスにもなります。

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※実家で採れた野菜です。

 

こちら、ネット上の子育てサイトで、女性側の視点(というか愚痴や悩み等)についてはよく書かれていると思うのですが、男性には何らかの影響を与えているのでしょうか。

 

 

このお題に対して、面白いワーキングペーパーがありましたので、ご紹介。

 

「親の居住地からみた育児期の夫婦の関係性:『全国家庭動向調査』を用いた特別集計」

山内 昌和 ,千年 よしみ (国立社会保障・人口問題研究所) 2015年

http://www.ipss.go.jp/publication/j/WP/IPSS_WPJ13.pdf

 

子育て家庭の親の居住地、つまり祖父母の同居、近居(30分以内)、遠居(30分以上)の違いによって、夫婦間の役割や分担、お互いに対する期待や満足感などは変化するか、という調査です。

 

調査対象は、60歳未満の配偶者有りの女性で、末子が18歳までのケースです。

 

 

親の居住地が(車、電車等で)30分、というのが近いか遠いか、というそもそもの前提で結果が大きく変わりそうな調査ですが、統計的にバランスが取れるのがそこだったのだと思われます。

我が家は、一番近くて2時間半のところに親が住んでいるのですが、そんな家庭は1割程度とのことです。

 

調査結果は長いので、面白いところだけ抜粋します。

 

1.妻を助けてくれるのは誰?

こちらは、妻が働きに出る、親の介護をする、など育児に専念できなくなった場合や、急な病気や出産時に誰が、最も重要な支援提供者となるか、を比較したものです。

 

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グラフの項目は左から、夫・親・兄弟・妻・保育園等・その他です。

 

質問の項目が分かりづらいのですが、祖父母遠居家庭の末子年齢が小学生以上の場合に夫の割合が多いのは、あくまで「妻が働いている時間の世話」ということになるので、土日など非正規的な働き方であると考えられます。

 

こちらは、とても妥当なところだと思います。保育園の存在はありがたいですね。

  

続いてこちら。

 

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妻が介護(親のどちらか等)にあたる場合です。

その場合、夫が子どもの世話に従事する家庭が多いようです。その分、夫は介護には従事しないということでしょうか。また、同居・近居の場合はやはり親の助けも多いですね。

 

こちらは突発的(短期的な)支援が必要な場合です。

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妻が病気のときは夫が子どもの面倒を見るケースで、最も高い数値は、遠居家庭での約6~7割です。

一方、出産時には、近遠に関わらず、親が支援者となるようです。遠い家庭も里帰り出産しますからね。

ちなみに、どちらのケースも妻自らが行う割合も1割程度あって、なんだか世知辛い気分になります。夫は何をしているのでしょうか。

 

2.親が同居すると男性は家事しない

次に、男性の家事負担と家事遂行についての結果です。

夫と妻の家事分担割合は、同居・近居・遠居のいずれの場合も、言うまでもなく妻の割合が高く、面白くないので割愛します。

 

こちらは、男性がどんな家事を週に1回以上しているのか、を示したグラフです。

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 同居していると、ゴミ出しすら、ほとんどしないというのが分かります。また、ほぼすべてのケースで、子どもの年齢が高くなると、家事をしなくなっていきます。

全体的に、同居している男性ほど、家事をしないことが分かります。

 

そんな夫の家事に妻は期待を寄せているのかと言えば、、

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同居の場合は、ハナから期待されていません。

祖父母がいないと、はじめのうちは期待値が高いのですが、子どもの年齢が上がるにつれてその期待は薄れていくのが分かります。

それでも、子どもが小さいうちは、そんな少しの家事でもしてくれたら嬉しい、満足!と思ってもらえるようですが、いつまでもそんな純真な心ではいられないことが読み取れますね。

 

 3.親と同居すると男性は育児をする?

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育児はどうでしょうか。

一見すると、総じて高いように見えますが、いろいろ注意が必要です。「遊び相手をする」「風呂に入れる」とかなんかいいとこ取りですね。しかも質問は週に1~2回以上です。(1回したらOK!)

 

そんな緩い基準なので、遠近の別にかかわらず、どの数値も似たようにも感じますが、「保育園の送り迎え」「風呂に入れる」「寝かしつけ」などの項目では、「同居」が最も高くなっています。

 

さて、親と同居するほうが、男性は育児をするのでしょうか?

 

もちろん、そんな単純なことは言えません。同居が高い数値を示す項目は、それぞれが可能な時間帯に家にいることを示すもので、比較的就業時間の短い(残業の少ない)男性であるケースが考えられます。

 

別の質問項目で、「夕食を一緒に取る」ことが祖父母同居家庭で最も多い、という結果もあり、そのことからもその時間に家にいる、ということが分かります。

男性の就業時間や残業時間が少ないほど、育児参加の確率が高いという先行研究は多いので、そのあたりの考慮が必要かもしれません。 

 

ちなみに、そんな夫の育児にも妻は初めは期待を寄せるものの(略

とのことです。

 

 

4.あなたのことはそれほど

最後に、妻に対する、夫の「情緒的支援」についての調査結果です。

夫は妻のことを、「心配してくれる」「評価してくれる」「分かってくれる」「感謝してくれる」「関心が無い」などの設問項目があります。

 

項目が多いので、表は2つだけにします。(右がYes、左がNo)

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この結果、同居・遠近関係なく、子どもの年齢が高くなるにつれて、だんだん関心が薄れていくのが分かります。

たぶん、このレポートの著者も性格が悪いのだと思いますが、

”「あなたに関心がない」については、末子年齢が高くなるにつれ関心があることを意味する「あてはまらない」の割合が低くなる傾向がみられるが、最も近い親の居住地による違いはみられない。”

という結語で締めくくられています。この一文は必要だったのでしょうか。

 

まとめ

夫の家事・育児行動の違いとしては、

・全般的にメインの家事・育児は妻が行う

・往々にして親がいなければ夫が動く傾向にある

 (但し、妻が仕方なく頼るのか、夫が仕方なく動くのか等は不明)

・親が近くにいない場合、夫に対する妻の期待が大きい

 (但し、その期待はすぐに消える)

・育児については親と同居していれば夫の関わりが多い

 (その場合、夫の帰りが比較的早いのでは、という検証が必要)

・育児期間が長くなるにつれ、妻の期待は薄れ、関係も希薄化する

 

というところでしょうか。

 

結果のみで、救いのある提言などは全くありませんが、祖父母の同居の有無によって、妻の期待する「家事」の質も内容も変わりますし、夫が動ける環境であるかどうかも変わります。

 

なので、一概に家事をしない夫が悪い、ということも言えませんが、子どもが小さいうちはまだ軌道修正が可能であり、今の状況が後々の家庭破綻を招く危険性がある、という危機感をもって臨まれるのがよろしいのではないでしょうか。

 

こちらからは、以上です。

ランドセルとラン活のはなし

先日、娘のランドセルを予約購入しました。

 

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※実際に購入したものとは異なります。

 

ここ数年、ランドセルの購入開始時期が6月と早まっており、人気のあるブランドのランドセルは予約殺到になる等、ランドセル商戦の激化が起こっており、そうした現象がなんでも面白おかしく名前を付けたがる人達によって「ラン活」と名づけられています。

 

そんなラン活のはなしです。

 

私個人の結論を初めに言いますと、

「ランドセルなんて安いもので構わない。ただし、ノイジーな周りの声に親も子も耐えられるのなら」

です。

 

ラン活ってなんだ?

「ラン活」って言葉が広まって、ランドセル購入における親の行動様式の変化が取り上げられるなど、メディアのヒートアップが始まったのは、おそらく一昨年くらいからではなかったかと思います。

昨年は、土屋鞄のランドセル購入サイトがアクセス過多でダウンし、鞄工房山本では店舗に数時間待ちの行列ができるなど、いかにも取り上げやすい現象が起きたため、広くそのことが知られるようになりました。

 

鞄工房山本のランドセルは、今年もすでに30分で完売となったようですが、展示会の会場を広めの廃校や昆虫館などを借りて行うなど、混雑解消に取り組んだようです。

土屋鞄も昨年のようなアクセスの集中を避けるため、デザインごとにネット注文の開始時期をずらしています。

 

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我が家のラン活のはなし

今年、ランドセルを購入する親の立場としては、6月の予約開始というのは、あらかじめ知っていた情報でしたので、新年度明け4月から、様々なメーカーのパンフレットを取り寄せていました。

5月末から展示会が始まるので、それに足を運び、2~3メーカーのものを実際に子どもに背負わせて子どもの好みと親の価値観をすり合わせて、6月初めに購入に至りました。

一度決めてしまえば、もう情報に振り回されることはありませんので、納入まで待つだけです。

 

と、たったこれだけの話なので、とても「ラン活」というようなものでもありません。

 

6年間使うそれなりに高価なものを購入するのに、各メーカーを比較し、実物を確かめて、適切な購入時期に好きなものを予約する、という普通の購買行動だと思っています。

 

なんで騒がれているのか?

いくつか要因は考えられますが、とりあえず三つ。

 

一つは選択肢が多様化していること。

以前、ランドセルの色は男の子は黒、女の子は赤、と決まっていました。でも、今はキャメル、ピンク、水色、青、緑、ラベンダー、など自由に色が選べるようになり、デザインも背面や側面に刺繍が施されるなど、同じ「ランドセル」でも統一規格でなくなってきています。

機能面もさまざまに改良されています。自動で開閉する錠前、左右に動く肩ベルト、柔らかく蒸れにくい背あてクッション、A4フラットファイルが入る大容量の収納性。などなど。

 

そのため、多くの親が各メーカーの特徴や、子どもの好み、校区内のトレンド、さらには祖父母の意見などさまざまな面を考慮し、”うちの子にあった一番の”ランドセルを購入しなければならなくなりました。

 

二つ目は、最初に述べた商戦の早期化、ブランド系への過度な集中です。

 

三つめは、価格帯です。

セイバンのカタログに付属されていた『2018年度最新版ラン活応援BOOK』によると、約半数の人が5~7万円で購入しているようです。

総務省の小売物価統計調査を見ると、2017年4月で約45,000円となっていますので、調査の母体によって多少異なりそうですが、5万円程度とみてよいでしょう。

ランドセル工業会のサイトを見ると、年々価格帯が上昇しているのがわかります。

ランドセルの価格・今昔|ランドセル・ヒストリー|ランドセル工業会

先ほど述べたランドセルのデザイン・機能の多様化、あるいは高機能化といったことが価格の上昇につながっているものと思われます。

 

予約の殺到した土屋鞄や鞄工房山本のランドセルの価格帯は、6万円~10万円です。正直、肌感覚として、とても高いです。

誰もが購入する学用品がなぜこれほど高いのか、という冷静な声がメディアによって拡大・拡散されても仕方がないところだと思います。

 

「ふつう」が高い

実際に、2万円以下の低価格で購入することも可能です。季節を問わず、楽天などのネットショップには旧年度のモデルのランドセルなどがアウトレット価格で売っています。在庫を抱える2月、3月ごろであれば、1万円以下でも日本製のランドセルを購入することは可能です。ただし、その場合、色や機能など好みのものを選ぶことはほぼできないかと思います。

多くの新品のランドセルには、壊れたときに無償で修理・交換してくれる6年保証が付いています。こうしたアウトレット品には、それが付かない場合があることも、注意が必要です。

また、中には本当に劣悪品も存在するようなので、それなりの情報リテラシーを持っていなければ、手を出さない方がいいでしょう。

 

平均価格帯のランドセルは、日本製、6年保証、トレンドを踏まえた設計など、抑えるべき点は全て満たしており、その時点でいわゆる「ふつう」のランドセルです。

そこに、さらにプレミアを付けようとすれば、大人びた雰囲気の手作り職人による美しいランドセル、になり価格も7万円を超えるものになります。

「ふつう」が5万円、「他人よりちょっといいモノを」で7万円です。

 

私の普段使いの鞄が25,000円で今年4年目なことを考えると、首を傾げてしまいます。

小学校生活は、そんなに過酷な6年間なのか。その価格でないと耐えられないのか。大いに疑問です。

 

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※私のカバンです。

周りの声、周りの目

それでも、色もデザインも機能もこだわらなければ2万円以下で買えるでしょう、時期もギリギリに買えばもっと安くなるでしょう、といえば確かにそうです。

 

そのとき、親子に襲い掛かるのが周りの目と周りの声です。

卒園が近づくと、必ずランドセルの話題が親同士でも子ども同士でも始まります。ランドセル何色にした?どんなやつ?、と。

「え、まだ買ってないの?私きれいなピンク!」「私は水色ー」といった声があるなか、6歳の子どもは自分のランドセルが何色であるか分からず、手もとにも無いという状況に耐えなければなりません。

 

「ネットで古いモデルのを1万で買ったよ」「ヤフオクで落とした」等と、祖父母に報告します。「おお、良かったな、安くええもん買うて」となればいいのですが、たいていの場合、怪訝な顔をして「かわいそう」なんて言われても素知らぬ顔をしていられる忍耐力が、親には求められます。

 

夫婦間で意見が割れたときなど、さらに面倒です。

安いのを買おうと妻が主張すれば、「俺の稼ぎが悪いと思われるだろ」と反論する夫。

あるいは「なんでもいいだろ、安いので」と主張する夫に「かわいそうだから”ちゃんとしたの”を買ってあげて」と泣き出す妻。

 

傍から見る分には、最高に面白いかもしれませんが、当事者からすれば面倒なことこの上ないです。

 

なんで、ランドセルひとつでこんな思いをしなければならないのか。

じゃあ5万円を出して「ふつう」を買えばいいじゃないか。

 

そんな消費者心理につけこんでいるランドセル業界の高笑いが聞こえてきそうです。

 

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まあ、実際なんでもいいよ

以上、わりと一般論を書きましたが、実際どんなランドセルでも子どもは背負って学校行くし、周囲が自分達にそんなに気に掛けるなんて全部気のせいです。

 

個人的には、今の子はいろんな色のランドセルを選べて羨ましいなぁと思います。選択肢が多様な社会は良いです。

ジェンダー論でよくある話ですが、赤なのか黒なのか、みんな同じ一つの色にするんじゃなくてそれぞれ好きな色で好きなものを選べばいい、と思います。

「ランドセル」という形は統一されているものの、いろんなデザインのものをそこから選べる、というのも楽しくていいなぁ、と。

 

決められた色ではなく、好きな色で、自由に小学校生活を楽しんでくれたら何よりです。

 

 

ちなみに、わが家が購入したランドセルの価格は50,000円です。

「ふつう」です。

ぐーたらな主夫

「うちはぐーたら主婦だから」と主婦の友達に言われて、「いや、俺も俺も」ってなったんだけど、主夫ってなんだか「ぐーたら」してちゃいけないような雰囲気があります。

 

実際に、しばらくずっとぐーたらしていました。

このブログを始めたり、主夫したての頃は、張り切ってやっていたんですが、冬になると体調が悪化して一日ずっと寝込んでいたりする日が何日も続いたり、ちょっと天気が悪くなるだけで引きこもる日々が続いていました。

 

子どもと遊ぶことは楽しくて、妻の仕事のあいだは子どもと思いっきり遊ぶけれど、部屋の掃除まで手が回らなかったり、ごはんはてきとーになったりと、家事のタスクは満足にできていませんでした。

 

うつ病が依然と治っていないことももちろん要因としてはあります、うまく生活を立て直せていないというか。でも、そんなんで、「主夫」なんて名乗ってていいんだろうか、とふと思います。

 

「うーん、やっぱり無職?ひも?」と考えては落ち込んだりするんですが、じゃあろくに仕事ができていない、成果を達成できないサラリーマンは無職かと言ったらそんなこともないんですよね。給料泥棒と言われることはあるかもしれませんが。

 

 

ファザーリングジャパンという団体のなかで「主夫の友」という組織を作っている人たちがいます。

元気なときに、その人たちに会いに行っていろいろとお話したり飲んだりしたのですが、やっぱり皆さんとても立派な主夫でした。

「仲間になるなら大歓迎だよ!」という雰囲気でしたが、そんな立派な主夫ばっかり集まってもなあ、、という気持ちが先に強くなり、それ以来あまり交流はありません。

 

ファザーリングジャパン自体が子育てに積極的な意識高い人の集まりなので、当然と言えば当然なのですが、そこにぐーたら主夫の居場所はないような気がしました。

 

主夫のくせにろくに家事もしないとか、何やってんの?と批判されるのは尤もですが、でも、意識高い人のイクメンな話を聞いても大概つまらないし、ただただ恵まれてるなぁ、羨ましいなぁと思うだけで、なんとも言い難いモヤモヤが生まれていました。

 

もっと、だらだらとしていて、怠けている部分をさらけ出して、弱いところを見せていたほうが共感されやすい部分もあるんじゃないのかなと思っています。

子育てや家事は大変なものだし、誰もが完璧にこなせるものでもないです。

人間怠けることが大好きだし、サボローの誘惑には負けてしまいます。

昼間のブックオフに立ち寄れば、サラリーマンの姿をたくさん見かけるし、喫茶店に入ればいいオッサンたちがたばこをふかして仕事の愚痴を漏らしています。

 

だから、自由気ままにぐーたらしている部分も、さらけ出していこうかなと思います。

(と言っておけばブログを書く敷居が下がるかもしれない、という効果を狙っています)

 

ぐーたら主夫は、ここにもいます。安心してください。

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リスクを嫌う人は、早く結婚する

早く結婚したほうが安心なのか、よく見極めず結婚するのは危険なのか、どちらでしょうか。

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共働き家庭が一般的になったことで、結婚することで収入面の安定が得られ、支出も家計を一つにすることで抑えることも可能です。収入の少ない若い人にとって、金銭面でまず、結婚は人生のリスクをカバーしてくれる保険として機能しそうです。

一方で、不倫騒動が賑わしい昨今、不倫・離婚に伴う社会的信頼を損なうリスクもありますし、結婚してから相手の本性を知りそれによって結婚後の生活満足度が著しく低下するといったこともあり得ます。これらは十分な交際期間を持つことなく早婚することのリスクです。

 

それでは、普段からリスク回避的な人は、実際に早く結婚するのでしょうか。それとも遅く結婚するのでしょうか。

 

内閣府の経済社会総合研究所のなかで、ど直球にこの問題を研究した論稿があったので紹介します。

www.esri.go.jp

危険回避的な人ほど早く結婚するのか、それとも遅く結婚するのか(PDF)

結論から述べると、リスクを嫌う人のほうが早く結婚するそうです。

また、40代、50代の有配偶者率も高く、最終的には結婚している人が多いとのこと。

 

もちろん、恋愛の延長上に結婚があると考えられることが多い、今の日本では、リスクとリターンで単純に語られるものではないですが、そうした前提の上で、こうした経済学的な観点から結婚行動を分析している面白い論文でした。

 

以下、もう少し内容を詳しく見ていきます。

 

結婚のリスク回避的な機能

なぜ、リスク回避的な人ほど早く結婚するのでしょうか。先行研究等からも2点を指摘しています。

理由の一つは、「相手探しのコストを嫌う」ためです。

もう一つの理由は、「結婚の保険機能」です。

どちらも納得がいくものだと思います。

より良い相手を求めて探している期間が長ければ長いほど、時間的にも金銭的にもコストがかかり、しかもタイミングを逃してしまえば結果的に要求水準を下げざるを得なくなります。

また、保険的な機能としては、結婚することで所得が安定し(共働きあるいは相手の収入次第で)、お互いの病気・事故・介護といったリスクにも対応しやすくなります。

 

反駁として、結婚はそもそも幸せになるかどうか分からない不確実な行動で危険そのものじゃないか、というものがあります。

だからこそ、リスクを回避する人は、事前のリサーチや選定に十分な時間と費用をかけるため、結婚は遅くなるのでは、という指摘です。

この反駁については、この研究ではあまり詳しく論じられていないですが、有意な結果は得られなかったようです。

 

リスク回避的な傾向を図る質問が、「降水確率による傘の持ち出しの有無」で判断している点がやや気になりますが、経済学的な統計結果では上記のようになるようです。

 

その他の要因について

しかし、もちろん結婚するかどうか、を危機回避的な視点だけで見るのは不可能で、相手の収入・学歴などの要素も十分に加味されるところだと思います。

男性の場合、高学歴であるほど、若年齢であるほど、正規雇用であるほど、早く結婚する傾向が見られます。

一方、女性では、学歴や就業形態での有意な相関はなく、年齢のみ関係するようです。年齢が高くなるほど、結婚のタイミングを失う、という傾向が見られた、とのことです。

 

論文に対する疑問

単純に経済学的な選好行動だけで結論を出すのはもちろん不可能です。結婚についての価値観、考え方によっても結果は大きく変わるでしょう。

結婚をリスクと捉えるかどうか、まずその議論自体が大きく抜けているようにも思いますが、リスク回避的な人ほど早く結婚する、という結果からは、リスク回避的な人は少なくとも晩婚がリスクであると捉えている、あるいは結婚にリスク低減の効果を期待していることが分かります。

結婚のリスク低減の効果としては、次の三つが挙げられそうです。

  • 収入の安定化・支出の抑制
  • 分業による生活の質向上
  • 精神的な安らぎ・ストレスの低減

家計を一にすることで、食費・家賃・光熱費など固定費は各々で支払うよりも少なくなります。共働きであれば、家計収入は倍増しますし、片働きであっても、家庭と会社での分業体制により集中的に仕事ができます。

こうした分業は、お互いに得意な分野で働くことができるというメリットもありますし、お互いの得意分野を習得することで高めあうことも可能です。家事の苦手な男性は、美味しい料理を作ってくれるだけでも生活の質は向上するでしょう。ぜひ、教えてもらって自分で作れるようにもなってほしいものです。

また、恋愛感情から始まったものであれば、好きな相手と一緒にいられるという安心感、家族として信頼して相談できる、ということで仕事で嫌なことがあっても話すことでストレスの低減にもなるでしょう。

 

ただ、これらの効果を得るために、そもそも結婚自体を成功させる必要があります。これらの結婚の効用は、全て結婚が上手くいっていることが前提になります。

結婚のリスク問題は、ここが難しいところなのでしょう。

結婚後のリスク回避行動

そうすると、結婚後のリスク回避行動について、より詳しく見てみる必要がありそうです。

リスク回避的な人は、長く結婚生活を続けるのか?

4,50代の優配偶者率が高いという今回の結果からは、長く結婚生活が続いたことによるものである、ということは一つ言えそうですが、これだけでは明確な判断は難しそうです。

予想としてはリスク回避的な人ほど、結婚に伴うトラブルにうまく対処し、その効用を最大化するために、結婚生活も長く続きそうですが、最初の選択時に失敗したと自覚した(効用が得られないと判断した)ときに、「損切り」が早いという可能性もあります。

 

「50%の確率で100万円か0円かもらえる」

「100%の確率で50万円もらえる」

あなたはどちらを選択しますか?

といった質問であれば、リスク回避的な人は後者を選択するでしょう。

一方で、

「50%の確率で100万円か0円の損失が生じる」

「100%の確率で50万円損する」

といった二つの選択肢では、どちらを選択するでしょうか。

損切り」においては、リスク回避的な思考を持っていても一瞬後者を選択することに躊躇う人もいるかもしれません。

私はふだん株とかやらないので、なかなかこういう思考をする機会はないのですが、普段から慣れている人であれば、離婚においても適切なタイミングの「見極め」が上手いことが予想されます。

 

離婚すること自体は、悪いことでもなんでもなく、むしろそれで収入・支出の不安がなくなる、生活の質が向上する、精神的な安らぎを得られる(全て結婚の効用と一緒ですね)、のであれば離婚すべきだと思います。

離婚によって得られる効用が同じなら、離婚のタイミングについても、同様にリスク回避的な思考が関係してくるのではないでしょうか。

 

結婚について学ぶ機会

こうした結婚に関するリスク(リスクに限りませんが)などを学ぶ機会って意外と少ないように思います。

義務教育上で、どのように教えられるかは自分の経験でも覚えていないし、統計的なことや少子化問題などについて学ぶ機会があっても、「人はなぜ結婚するのか」と行ったこと自体を分析して学ぶ機会はなかなか無いように思います。

重要なのはより科学的に、分析されたものを学ぶということだと思います。価値観や個人的な思いなどはいくらでも話す機会はあるでしょう。

幼児教育の重要性も、ようやく科学的な、経済学的な視点で語られることが多くなりましたが、それまではそれぞれの個人的な事例や経験、価値観で語られることが多かったのでは、と思います。

結婚行動の分析もそれと同様に捉え、その結果を周知していくことがされないまま、少子化対策としてのさまざまな施策が取られているようにも思います。

 

もし、この論稿のとおり、危機回避的な人ほど早く結婚する、のであれば、危機回避的な思考を身に着けさせるのも一つの手かもしれません。

 

なんか、結婚を推奨しているような内容になってしまいましたが、そもそも結婚したくない、今の結婚制度に疑問がある、という人も当然多くいるし、その意見もすごく分かります。

私も今の結婚制度は姓や戸籍、離婚時の親権の問題等、不自由なことが多すぎて良くないなと思います。フランスのパックス法みたいなのができればいいですが、今の日本の現政権ではどう転んでも不可能です。

であれば、現行の制度で少子化・未婚化を回避する方法を考えざるをえないわけで、「危機回避的な思考が早婚につながる」のであれば、何か解決策に使えないかな、と思った次第でした。

 

 

少子化は止められるか? -- 政策課題と今後のあり方

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人口学への招待―少子・高齢化はどこまで解明されたか (中公新書)

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